ものづくり分野における女性活躍就業への取組み事例①

概 要

本事業は(公社)兵庫工業会様が兵庫県と連携し、ものづくり中小企業における人手不足解消、ダイバーシティ経営による競争力強化を目的とするもので、2019年より取組んでおられます。文系女性が活躍できる業務を見出し、解決策を一緒に考える仕事です。当方は昨年からコーディネーターとして参画し、経営コンサルタントして組織的な課題に踏み込むことを期待されました。神戸の防災を守る(株)神防社様を担当いたしました。同社は設立13年目で急成長している企業です。

経営者が抱えていた問題点

  • 従業員個々の能力を活かす場をたくさん作りたい
  • 従業員にはもっと積極的に動いてほしい
  • 若い従業員をまとめるリーダーを育成したい
  • 社内教育体制を整えたい

実施したこと

  • 対象業務を確認するため現場視察
  • 女性が従事できる業務の分析
  • 経営層と面談し経営方針や従業員への想いを確認
  • プロジェクトメンバーと面談し個性確認、意見収集
  • ワークショップ形式での課題解決
  • 報告書作成

ワークショップ内容

プロジェクトメンバーと一緒に女性が対応できそうな業務を洗出し、どうすれば可能になるのかを話合いました。決まったやり方はなく、全て従業員の皆様で進めていただき、答えを導き出していきました。

また経営層が抱えていた問題点を解決するため、「新事業提案」と題して、メンバーが考える神防社で実現したいビジネス提案を行ってもらいました。選ばれた事業は提案者を責任者として事業化されるご褒美が待っています。

次に、女性が活躍できる業務仕分けを以下の基準で行い、下記③の業務についての解決策をとりまとました。
①入社後すぐに従事可能 ②一定の研修があれば従事可能 ③従事するには何らかの課題解決が必要

ワークショップ開催時

最後に、経営層の前で新事業提案と業務仕分けのプレゼンテーションを行っていただきました。メンバーは全て初めての経験で緊張されていましたが、準備をしっかり行いとても堂々とプレゼンテーションをしていました。

取組んだ効果

ワークショップ終了後、感想を踏まえ状況をお聞きしたところ、神防社様から以下のコメントいただきました。
・従業員の新しい能力と適正に気づけた
・本事業により新しいプロジェクトが動き出した
・プロジェクトメンバーの新事業アイデアが実現した

最後に

組織に対する考え方が大きく変わりました。「従業員がやりたい事をやらせてあげたい」「誰もが認められる組織にしたい」言葉だけでなく本気で考えている経営陣と接して、胸が熱くなった感覚が今でも残っています。従業員の皆さんは私より遥かにお若いのに、貢献意欲がとても高いです。個々のカラーはあるのに、チームになると何色にでも変化でき、物凄いポテンシャルを発揮、しっかりと結果を出します。ただただ感心の一言でした

一般的に企業は、自社成長の手段として従業員の成長を考えるので、仕組みやルールが先行し雁字搦めになりがちです。これからは、従業員個々の成長を先に考え、その能力を引出せる企業が成長していきます。毎回手探りでしたが、無事終わってホットしました。本事業に関わらせて頂いたことに感謝いたします。

本事業成果を取り纏めたロールモデル集は下記URLからご覧いただけます。
(株)神防社を担当いたしました(5~8ページ)。是非お手に取ってご覧下さい。
http://www.hyogo-ia.or.jp/info_detail/info_detail.php?cd=news_225

ロールモデル集表紙
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