新事業チャレンジ応援塾 フォローアップセミナー開催(前編)

「コロナ禍を生き抜くために新しい売上の柱を作りたい」そんな経営者の皆様に、新事業チャレンジ応援塾を開催しました。経営計画策定セミナーを「実務を重視した伴走型」で実施するのは初の試みです。参加者は約2カ月間で新事業計画書を完成しプレゼンを行っていただきました。
 新事業計画発表会を終え4カ月経ち、フォローアップセミナーを開催しました。計画の進捗報告や計画を進めるために日々悩んでいることを打ち明け、参加者同士でアドバイスをする場としました。
 参加者は、ハリマ防災(株)代表取締役 植野 裕様、La! Sant’e 代表 森 和紗様、ハートリンク介護タクシー代表 垣谷 正己様、ねこのて運送代表 後藤 涼様、明石商工会議所中小企業相談所所長、経営指導員も参加いただき、白熱した議論が交わされました。

新事業の販路開拓について相談したい。

 事例発表1社目は、ハートリンク介護タクシーの垣谷代表です。
ハートリンク介護タクシー様は、明石を中心に介護タクシー事業を長年営んでいます。介護福祉業界は同業者が増え、価格競争が激化しています。そのような状況から垣谷代表は、介護福祉の仕事に携わっていた経験を活かし、新サービス「究極の介護タクシー」を構想し、新事業計画書を作成しました。最初に、垣谷代表から新事業計画の進捗状況と悩みを発表いただき、参加者全員で話し合いました。

ハートリンク介護タクシー垣谷代表
ディスカッション風景
アドバイザー役の植野社長(左)と森代表(右)

究極の介護タクシーとは

 通院や外出先への付き添い介助がセットになったサービスです。一般的な介護タクシーは、指定した場所へ人を運ぶだけですが、本サービスは、介護福祉の経験があるスタッフが現地送迎、利用者に寄り添った対応をしてくれ、一人暮らしや老々介護のご夫婦で生活に不便を抱えている方は、安心した生活を手に入れることができます。
詳しいサービス内容はこちら

究極の介護タクシー紹介ちらし

ちらしの意見を聞きたい

 ちらしはケアマネージャー向けに作成しています。垣谷代表は、内容が相手に伝わるのかを心配されており、
参加者にアドバイスを求めたところ、色んな視点から意見が出ました。

(参加者意見)
・究極の意味がわかりにくい
・具体例で、何ができるのかを簡潔に記載した方が良い(例:銀行いけます)
・ケアマネは、利用者の不利益になるから民間サービスを使わないかもしれない
・ケアマネは、利用者の病状把握など、個人情報保護の観点から敬遠するかもしれない
・ケアマネは、値段とサービスを見て、固定業者を決めている
・もっと若い方、障がい者の介助の方向性もあるのでは?
・一般家庭では出せない価格だと思う

営業活動のアプローチ先についてアドバイスが欲しい

 垣谷氏は、期初からケアマネージャーへ営業活動をしており、電話やFAXで一定数の成果を出しています。
もっと他に効果的な営業方法がないかアドバイスを求めました。

(参加者意見)
・ケアマネは、電話やFAX営業は通常受付けないが、これだけ件数が獲れているのは凄い
・ケアマネの壁をどう超えるか、別のルートを考えてみるのも良いのでは?
・在宅は業務提携のタクシー会社がある、優先順位がセンターごとにある
・医療福祉への営業は、確率論では通用しない、FAXは難しい
・アプローチするなら、キーマンの院長と懇意になること
・ターゲットの整理が必要
・お金持ちは需要あり

垣谷代表の感想

 別の視点でたくさんの意見をいただき、本当に参考になりました。耳の痛いことも指摘されましたが、経営者同士でこのような話をする機会がなく、素直に受け止めることができました。お陰様で、新事業は順調に進んでいます。皆さんの意見を参考にさらに新事業を加速させていきます。ありがとうございました。

さいごに

 垣谷様の新事業計画書は参加者の中でもトップクラスの内容で、進捗管理も出来ており、新事業に掛ける意気込みがとても伝わってきました。

 今回の事例テーマは「販路開拓」でした。特に意識していただきたいのは、自分がどう思うかより、お客様がどのように受け止めるかです。特にちらし作成を苦手とする方は、お客様目線を意識していただきたいです。次に、ケアマネージャーへの営業は、垣谷代表が自身の経験を活かし、地道な活動でアプローチに成功していることは大変素晴らしいです。
 参加者のアドバイスにもありましたが、今回得られた多くの意見から、経営者として何を選択するのか、それが一番重要なことではないかと思います。
次回は後編をお届けします。

Instagramアカウント開設しました。売上に悩む方へインスタ集客術や経営に役立つ情報をお届けします。
経営者、起業される(したい)方、経営に興味がある方、支援機関の皆様、是非フォローお願いします。

目次
閉じる