新事業チャレンジ応援塾 フォローアップセミナー開催（後編）

「コロナ禍を生き抜くために新しい売上の柱を作りたい」そんな経営者の皆様に、新事業チャレンジ応援塾を開催しました。経営計画策定セミナーを「実務を重視した伴走型」で実施するのは初の試みです。参加者は約２カ月間で新事業計画書を完成しプレゼンを行っていただきました。
　新事業計画発表会を終え４カ月経ち、フォローアップセミナーを開催しました。計画の進捗報告や計画を進めるために日々悩んでいることを打ち明け、参加者同士でアドバイスをする場としました。
　参加者は、ハリマ防災（株）代表取締役 植野 裕様、La! Sant’e 代表 森 和紗様、ハートリンク介護タクシー代表 垣谷 正己様、ねこのて運送代表 後藤 涼様、明石商工会議所中小企業相談所所長、経営指導員も参加いただき、白熱した議論が交わされました。

事業拡大に向けた組織体制について相談したい。

　事例発表２社目は、ねこのて運送の後藤代表です。
ねこのて運送様は、2018年に食品関係の運送事業で創業しました。親戚にパン職人がいることをきっかけに、昨年秋、神戸市長田区に、手作りクロワッサンとこだわり紅茶のテイクアウト専門店、９６８３(きゅーろくはちさん)を開店しました。事業コンセプトは「クロワッサンで口福感を」。家事、育児、仕事と忙しい女性のために、出来立てのクロワッサンと代表自らが厳選した紅茶を提供しています。クロワッサンは、口の肥えた長田市民に好評で売上は順調に拡大しています。来年春に移動販売を始めるため、新事業計画書を作成しました。最初に、後藤代表から新事業計画の進捗状況と悩みを発表いただき、参加者全員で話合いました。

子どもたちの夢を応援する「未来チケット」

従業員の契約形態や管理についてアドバイスが欲しい

　後藤代表は、事業拡大を見据えて、従業員との向き合い方に悩んでいます。現在は、パート従業員数名で運営していますが、従業員教育、自身の立ち居振る舞い、雇用形態、就業規則の必要性などについて、参加者にアドバイスを求めたところ、色んな視点から意見が出ました。

従業員の採用・教育についてアドバイスが欲しい

（参加者意見）
・正社員の応募は殆ど来ない、パートの応募が多いが、優秀な人もたくさんいると思う
・移動販売先の顧客を時短で雇えるのではないか（例：大学で出店、学生をタイミーで募集）
・従業員に仕事を任せることは、イリーガルがつきものなので、失敗は恐れないこと
・従業員の教育は、失敗やトラブル込みで考える、まずは任せきること
・従業員は社長の行動を結果で見ている、あまり細かい動きは気にしていない
・パートだけで上手くいっている企業はたくさんある、社員を採用するとパートとの関係性が悪くなるかも
・目標販売数を完売したら営業終了するなど、従業員のモチベーションを上げるやり方をしては？

後藤代表の感想

　予想をはるかに超えた「激論」が交わされ、圧倒される場面もありましたが、参加して良かったです。私は営業が得意ですが、雇用関係については知識不足で不安に感じておりました。先輩経営者からリアルな苦労話しやアドバイスをいただき、組織のあるべき姿、従業員との向き合い方のヒントをいただきました。来年の移動販売成功に向けて、従業員と協力しながら頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました。

さいごに

　後藤様の新事業計画書は、資金調達用の書類として通用するほど、大変良く出来ていました。

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